キャラによっては、特定の仲間がいるとメッセージが変化する。

リュウ 　大会後も彼の修業の旅に終わりはない。 暗い森の中、焚き火を見つめながらリュウは 拳を強く握り締める。 「逢いたい、俺よりも強い奴に……」 大会の感覚が今も強く拳に残っている。 「その先に何があるのか…何が待っている のか…俺は、この拳で見極める」	リュウ　（仲間がさくらだけのとき） 　痛烈な一撃で、さくらは大の字に倒れた。 「イタタ…結構、いい線いってたのになぁ」 差し出されたリュウの手を取り、さくらはゆ っくりと体を起こす。 「君は、もっと強くなる…俺には分かる」 リュウは彼女の、まっすぐ闘う姿に懐かしさ を感じていた。 「また…闘ってくれますか？」 握る手に力が込められる。 「ああ、必ず！」
リュウ　（仲間がサガットだけのとき） 　崩れ落ちるサガットの前に立つリュウ。 紙一重の差だった。 鈍い痛みの残る拳が、小刻みに震えだす。 相手の拳がもう少し速かったら、倒れていた のは自分だと実感する。 そして、それは闘う喜びへと変わり、強さを 追い求める糧となっていく。 渦巻く炎の中を、ゆっくり歩き始める。 それは、新たな旅への始まりであった。	ケン 　滝壷から風に乗った水滴が、虹になって ケンの周りを舞う。 「あの頃とちっとも変わっちゃいないな…」 ケンは自分の背後に立つ気配を感じながら、 修行に明け暮れた日々を思い出していた。 振り向こうとはせず、静かに帯を締め直す。 「お前がどんな道を歩いてきたかは、 その拳が語ってくれるさ。なぁ、そうだろ？」
ケン　（仲間にリュウがいるとき） 「師匠を相手に一緒に闘ってた頃を思い出さ なかったか？」 ケンがリュウの肩に軽く手を掛ける。 「…昔に比べて、少しは安心して闘えたよ」 リュウが珍しく軽口を叩く。 「ったく、言ってくれるぜ……。 次に会う時は、最高のパートナーじゃなくて 最強のライバルだ！覚悟しておけよ！」 互いの腕を交差させ、二人は再会を誓う。 「ああ、望むところだ！」	春麗 　　　　　　　　　　　調査報告書 ＩＣＰＯ長官殿 今回の調査結果を以下のように報告致します。 　　　　　　　　　　　　　　記 目的：格闘大会の全貌解明。 結果：大会の首謀者は予想された通りベガで あったが、あと一歩のところで取り逃がす。 また、新たな勢力の胎動が感じられ、さらに 事態は悪い方向に向かう恐れがある。 　　　　　　　　　　　　ＩＣＰＯ特別捜査官　　　春麗
ガイル 　ベガとの闘いに勝利したガイルだったが、 受けた傷は深く、意識は遠のき始めていた。 シャドルーの残党がガイルを取り囲み、 撃鉄を上げる金属音が何重にも響き渡る。 「……くっ、ここまでか……」 死を覚悟したガイルの脳裏に、愛する妻と 娘の姿が浮かび上がってきた。 愛する家族のために、ガイルは再び立上がる。 「ユリア…クリス……待っててくれ」	ザンギエフ 「もっと強い奴はおらんのか！！」 当然の勝利にも憮然とする ザンギエフのもとに、一通の祝電が届いた。 　同志、ザンギエフ君 君は強さを極めたようだね。 世界、いや宇宙一だ。 君の為に宇宙行きのロケットを用意したよ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　親愛なる者より
ザンギエフ　（仲間にダランがいるとき） 「オイ！！オマエらよく聞けよ！！」 ザンギエフの声が観客席全体に響き渡る。 「オレとこのダラン！！オレ達二人が組めば どんな相手もかなわないぞ、オイ！！」 「どいつもこいつもなっとらん！！」 「オレ達がミスタープロレスだ！！！」 いつまでも鳴り止まぬ「サイクロン」コールと 「ダラン」コール。 国境を越えた、二人の熱きプロレス魂が今、 爆進する！！！	ダルシム 　ダルシムが帰ってくると、村は以前の 活気を直ぐに取り戻した。 外では元気に遊ぶ村の子供達の姿が見える。 子供達を見つめる妻の嬉しそうな笑顔に ダルシムは安らぎを感じていた。 「子供は健康で、のびのびと育つことが大切。 そう、心も手も足も……」
ブランカ 　表彰台に登り、環境保護を訴える絶好の 場面がやってきた。 「それでは優勝者のインタビューです」 渡されたマイクに向かって叫ぶ。 「ウォーーーーーーーッ！」 「今、一番伝えたい事は何ですか」 「ウォゥウォゥウォゥウォゥーーーー！！」 満足げな表情でブランカは表彰台を後にした。	バルログ 　突然の雨がバルログの仮面を濡らす。 冷たくなっていく仮面とは逆に、彼の心に 温かい人間らしさが戻り始めたようだ。 バルログは象徴ともいえる仮面を崖下に投げ 捨てようとした、が、仮面を掴んだその手を 緩めることができなかった。 雨音に混じって声にならない叫びが響き渡り、 仮面はさらに濡れていく。
さくら 『お父さん、お母さん、お元気ですか？ 　黙って家を飛び出して、ゴメンなさい。 　どうしても、自分の手で確かめたかった事 　があったの……でも、心配してるよね？ 　今回、あの人と同じ場所で、同じ空気を 　感じてみて、分かったんだ…私は、やっぱり 　ストリートファイトが「好き」なんだって。 　わがまま娘だけど大丈夫、心配しないで！ 　今日も明日も、さくらは元気です！』	さくら　（仲間がリュウだけのとき） 　真っ赤な夕空を眺めながら、さくらは額に 巻かれたハチマキをほどく。 「また、言いそびれちゃったなぁ……」 風に吹かれ、掌で揺れるハチマキ。 リュウとの闘いの記憶が断片的に蘇る。 （俺の力を借りずとも、君は強くなれる…… …その時は、俺が君に会いに行くよ） 「待ってるのは、私の性に合わないよね！」 元気良く走り出すさくらの額には、真っ白な ハチマキがしっかりと巻かれていた。
ほくと 「あなたは誰？」 ほくとの中に一人の男が現れた。 「……」 気がつくと目から涙が零れていた。 今は待つ事しかできない。 時が忘れさせてくれるその時まで…	ほくと　（仲間にカイリがいるとき） 　ほくとの前に倒れるカイリ。 くしくも一年前のあの状況と同じであった。 しかし、ほくとには一瞬カイリが手を緩めた ように思えてならなかった。 「なぜ…」
ドクトリン ダーク 　闇に隠れて生きる。 闇の住人となってしまった者は、 陽の下に出ることは許されないのだろうか？ ダークの脳裏に幼い頃の記憶が蘇ってきた。 「闇だ…大きな闇が……天井を覆う…」 意識が覚醒し、 辺りを見ると数人が崩れ落ちていた。 「…フフ…フハハ…これが…闇だ…」	スカロマニア 　シャドルー世界征服の野望はスカロマニアの 活躍により阻止された！ だが、これで全ての悪が滅びた訳ではない。 この世に悪が有る限りスカロマニアは闘う。 闘え、スカロマニア！輝く明日のために！ 僕らのスーパーヒーロースカロマニア！ 次回、衝撃の新展開！ 「敵か、味方か？スカロレディ登場！？」
ジャック 　大会後、ジャックは熱烈なファンと組織の 両方からその身を狙われていた。 「…とりあえず、身を隠せる場所を探すか」 ジャックはそう言うと路地裏に姿を消した。 ……数日後。 「お、お嬢様！お嬢様っ！」 「騒がしいわよ、何事？セバスチャン？」 慌てる執事の後から大きな声が聞こえてきた。 「よう、ブレア！しばらく邪魔するぜ」	シャロン 「情報が少なすぎるわ」 何も掴めていないシャロンに悲壮感すら漂う。 「母に似てきたな」 声のする方を振り向くと同時に、 彼女の後頭部に激痛が走る。 「あ、あなたは……」 意識を失っていく彼女の体を、 闇が優しく包み込んでいった。
七瀬 　兄の行方不明が七瀬の運命を変えた。 兄を追う姉ほくとの失踪により水神家の 正伝となり、自分に課せられた責任の 大きさに押しつぶされそうになった時もある。 「生まれてこなければよかったのかな…」 正伝の立場などいらない。 たとえ叶うことが無くとも、 七瀬が望むものは兄妹三人が平穏に暮らす 日々、ただそれだけであった。	七瀬　（仲間にほくとがいるとき） 　自分の思っていた以上に成長していた七瀬 を見て、ほくとに喜びが込み上げてきた。 「あなた、たくましくなったわね」 少し照れたように七瀬は笑って答えた。 「はい、お姉様」 二人に姉妹を超えた信頼関係が生まれていた。 運命はカイリによって変えられてしまったが、 二人の絆を深めたのもまたカイリであった。
七瀬　（仲間にカイリがいるとき） 「うぉーーーーーー！」 「お兄様！」 その瞬間、歩み寄る彼女の姿がカイリの記憶 の中にある赤ん坊と重なった。 「な、七瀬…」 失われた記憶がカイリに戻り始め、意識とは 無関係に涙が流れた。 「明日から一緒だね」 　十数年間に渡った血を巡る闘いに終止符を 打ったのは、七瀬の純粋な想いであった。	七瀬　（仲間にほくととカイリがいるとき） 　十数年間に渡った血を巡る闘いに終止符を 打ったのは、七瀬の純粋な想いであった。 「一緒に帰ろうよ」 しかし、カイリは気にも止めずに歩き出す。 行く手を遮るが如く、ほくとはカイリの前に 立ちはだかった。 「私には、あなたが再び修羅の道に進まない よう見届ける義務があります」 「勝手にしろ」 二人の行方は、誰も知らない。
エース 　帰還したエースは、首相官邸に召還された。 「ご苦労だったな、エース」 ディスクを受け取った人物が労をねぎらう。 「例の地下基地、及び建造途中の『最終兵器』 に関するデータだ。命令通りだろ？」 ディスクを確認すると、ポケットから数枚の カードを取り出し、エースに差し出す。 「新たに解析されたスキルデータだ。 インプラントにインストールしておけ」 「分かった…で、次は何処に行けばいい？」	サガット 　これから何処へ行こうというのだろうか。 頂点を極めた帝王が目指そうとしているもの、 たとえそれが人間の限界を超えた神の道 であっても、自らを滅ぼす破滅の道であっても、 我々には知ることすら出来ない。 「必ずや…」 静寂の天に拳を突き上げると、空を切り裂く 音が帝王の雄叫びとなって響き渡った。
サガット　（仲間がリュウだけのとき） 　かつて帝王と呼ばれた男、サガット。 宿敵を倒したその拳には、怒りや憎しみでは ない、人知を超えた何かが宿っていた。 もう傷が疼くことはない。 天に拳を突き上げ、咆哮する。 崩れ落ちる回廊。 燃やし尽くそうとする炎が、サガットをより 神々しく見せていた。	ベガ 　全ての目的を果たしたベガは、会場地下 基地のエネルギー増幅器の中へ入っていった。 「ぬはは、感じるぞ…血管から細胞の 一つ一つに至るまで…力がみなぎってくる…」 筋肉が隆起し、血管は怒張の極みに達した。 「雑魚の僅かな負の感情も、集中させれば これ程までの高エネルギーになろうとは！」 ベガの眼球が次第に朱に染まってゆく。 「では、奏でるとしよう…破滅という恐怖の 旋律に乗せた、世界の鎮魂歌を！ぬはは！」
ベガ　（仲間にバルログがいるとき） 「この程度とはな……興が削がれたぞ」 玉座に腰をおろしながら、ベガが声をもらす。 横に控えていたバルログが静かに口を開く。 「雑魚は雑魚。我らの相手になる筈がない」 ベガの不気味な嘲笑が室内に響く。 「バルログよ…お前なら務まると言うのか？ 隙あらばこの首、獲っても構わぬのだぞ」 バルログの冷たい爪が鋭い光を放つ。 「隙？フフフ。その刹那、この爪が貴様を美 しく散らす…それだけのことだ」	ガルダ 　この世の一切は儚い夢なのだろうか。 それとも確かな現実のなのだろうか。 時だけが、唯、無常に移り過ぎてゆく。
シャドウガイスト 　暗闇の中で浮き上がる程、その影は黒く、 深く、何よりも恐ろしかった。 影の背後には鮮血の様に美しく染め上げ られたマントが揺らめいている。 「……もう、祈りは済ませたか？」 言い終わると同時に断末魔の声が 重なり響く。 「私の手に掛かって眠れたことを誇りに 思うがいい」 影は更に深い闇へとその身を沈めていった。	カイリ 　もはやそこにいるのはカイリではなかった。 彼は目の前に現れるものすべてを葬り去る 修羅へと化していた。 しかし彼の失くした心に一つの記憶が蘇る。 「生れたばかりの赤ん坊」 それは、カイリ自身までもが忘れていた色 褪せた記憶であった。 修羅と化した彼を支えているのは、兄妹の 絆だけなのかもしれない。
カイリ　（仲間がほくとだけのとき） 　カイリに敗れた後、失っていく意識の中で ほくとが覚えていたものは、父に似た大きな 背中だけであった。 「……父さん？」	プルム プルナ 　大会以来、プルムにとって自室でのダンス チェックが日課となった。 「腰はもっと大きく振ったほうが良いのかしら？ 表情はこうかな？」 不意に部屋の扉が開いた。 「プルム様、本日のご予定ですが… あっ！　ダ、ダラン様まで」 「……………」 プルムの屋敷では、 こんな光景も日課となったそうです。
プルム プルナ　（仲間にダランがいるとき） 　破竹の勢いで優勝を遂げたプルムとダラン。 「なーんか、全然ダメなのよねぇ」 表彰台で本音をこぼすプルム。 「お嬢様が強すぎるのですよ」 すかさず、フォローをいれるダラン。 「…んん？………わかった！！ 最後よ！！最後のポーズよ！あのポーズを、 …もっとああして……そしてこう……ねっ」 「お…お嬢様…………」 今年もダランはプルムに手を焼くようです。	エリア 　大会参加者達を戦闘メカ集団だと思い込ん でいるエリアの興奮は冷めやらない。 「やっと捕まえた！えーと、このメカの主原料は 水とタンパク質とあとは……ウッソーッ、 ヤダ、まるっきり普通の人間じゃないのー」 興奮すると我を忘れる彼女は、自分の失敗を 認めようとしなかった。 「ほんのちょこっとなんだけど、謎は解明で きた気がするわ」 的外れな好奇心探求の旅は終わりそうも無い。
ダラン マイスター 「近頃の若いモンときたら、なっとらん！」 対戦者達のあまりの不甲斐無さにショックを 受けたダランは、これを機に新たなる目標を 見つけた。 「インドラ橋１０回、始め！ １、２、３…バカモン！それではただの橋だ！」 今日も元気に稽古をつける。 第二のダランが生まれる日も、 そう遠くはないでしょう。	ヴルカーノ ロッソ 　地中海の風が吹き抜ける墓地に、 ロッソは久しぶりに戻ってきた。 空には南風と戯れている海鳥の群れ。 墓石にシオンの花を置くと、 ロッソは肩に僅かな重みを感じた。 「……アディオス」 肩を動かすと海鳥は翼を広げ、飛び立つ。 見上げた空は、蒼く高く澄みきっていた。
ベガＩＩ 　自分の足元に倒れているベガを一瞥する。 「愚かな奴よ、我を傀儡と思っていた、うぬ 自身こそが傀儡である事に気付かぬとはな」 不気味な笑い声が地下基地に響き渡る。 「うぬの力は永遠に我の中に宿り、血となり 肉となり…完全体として生まれ変わるのだ」 巨大なマントを翻すとベガは号令を掛ける。 「茶番は終わりだ！そして、我の旗のもと、 新世界の幕を切って落とせ！」	殺意の波動に目覚めたリュウ 　漆黒の道着に身を包んだ姿は、悪鬼羅刹 という言葉以外には形容できない。 殺意の波動に魅入られし者は、己が望むと 望まざるとにかかわらず、破壊本能の赴く まま殺意を暴走させる。 赤い月に照らされたリュウが咆哮を上げる。 それは、殺意の波動に魅入られし自分への 嘆きなのか？真の姿への歓喜の叫びなのか？ それを問うにも、今のリュウの姿は 余りにも、残酷で悲し過ぎた。